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コラム
2025.09.19
ワンポイントアドバイス
プラドだけじゃない!?ランドクルーザー250・300盗難多発中!!

盗難防止の基礎知識
ランドクルーザープラドの盗難率が非常に高いことは、先日の記事でもお伝えした通りです。しかし当然、ランドクルーザー全般に対して海外での需要が高いため、密輸出により多額の違法利益を得ることができる現状があります。250・300どちらでも、効果的なセキュリティなしでは、窃盗団の標的にされてしまうでしょう。今回は盗難防止を万全にするために、必ずおさえておきたい基礎知識2つと効果的な対策ご紹介します。
1:安価なハンドルロックでは防げない!
「セキュリティ」と聞いてまずハンドルロックを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。しかし、安価なハンドルロックでは盗難被害を免れません。安価なハンドルロックは電動工具使用で僅か10秒~30秒程度で切断されてしまいます。
以下は実際の被害の写真です。被害者のオーナー様より許可をいただき掲載させていただいております。


安価なハンドルロックでは、装備を整えている犯人たちを前にはまったく時間稼ぎにはなりません。盗難リスクを少しでも減らしたい場合は、きちんとした材質と構造を持つハンドルロックを選びましょう。目に見えるハンドルロックは、突破されることを前提に、目に見えない他のセキュリティも組み合わせておくことが重要です。
2:メーカー標準セキュリティは無効化されやすい!
窃盗団は試行錯誤を繰り返しながら、CANインベーダーの手口を更新しています。例えば最近の手口例としては、施錠された車両のドアの鉄板を破り専用機器をCAN-bus配線に接続してCANインベーダーを仕掛けます。こうした窃盗団により、メーカー純正セキュリティは無効化されてしまいます。僅か10分程度でCANインベーダーによって、ドア解錠・エンジンを始動されて盗まれてしまいます。
また窃盗団はメーカーの通信機能も研究しており、DCM(データ通信部品)の破壊に加え、GPSジャマー(通信抑止装置)を悪用してセキュリティの通信機能に障害をもたらし、追跡不能にします。このようにメーカー純正セキュリティは窃盗団側により深く研究され対策を編み出されてしまっています。
<効果的な対策>
ハンドルロックなどの目に見える対策だけでなく、”追加イモビライザー”や警報装置などの盗難防止システムを車体内に隠して装備することが重要です。さらに独自のGPS機器を装備するなどして、二重三重に”多層的対策”を施しましょう。こうした多層的対策は、愛知県警察本部や茨城県警察本部によっても推奨されています※。
その中でも、エンジン始動そのものを阻止する追加イモビラーザーは盗難防止の要として活用できるでしょう。仮にドア解錠や鉄板破壊によりCAN-bus配線にアクセスされてしまったとしても、CANインベーダーは妨害できます。
※https://www.pref.aichi.jp/uploaded/attachment/578471.pdf
※https://www.pref.ibaraki.jp/kenkei/a01_safety/street/documents/suisintaisaku.pdf
当協会では今から約5カ月前に「鉄板を破ってCANインベーダーを仕掛ける」という手口を予測し、次のような動画を公開し、警鐘を鳴らしてきました。
この手口は窃盗団が試行錯誤しながら編み出し、現在では盗難手口として確立されており、特にランドクルーザー250の被害が急増しています。こうした手口で犯行を仕掛けてくる犯人たちは充実した装備で挑んでくるため、純正セキュリティだけや安価なハンドルロックでは防盗は難しいでしょう。警察の公示する対策にも日々目を向け、追加イモビライザーなどで多層防衛を心掛けてください。動画内のイグラツープラス(IGLA2+)というデジタルイモビライザーは盗難が多発する愛知県警本部や茨城県警本部が推奨している追加イモビライザーの一つです。

