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自動車盗難について

1.自動車盗難の現状

自動車盗難は突然に...

ある日、愛車が忽然と消えた。
「あれ?」と前日の行動を振り返り、周辺を探し、鍵の所在を確認し、家族にも聞いてみる。
一通り確認してようやく「あ、盗まれた!」と気づき、すぐに
警察署に通報し、事情聴取を受け、車両が発見される可能性は低いと知らされて愕然とする―。
このように、自動車盗難は突然に発生します。

自動車が盗まれると
どうなるの?

  • 精神的ショックと経済的損失

    愛車の行方がわからず、精神的なショックを感じるだけでなく、愛車のない不便さ、
    さらに買い替え等の経済的損失を被ります。

  • 二次的犯罪に悪用

    自動車盗難は一次的な犯罪に止まらず、窃盗犯の交通手段に使用されるほか、
    ナンバープレート改変等の二次的な犯罪に悪用される可能性もあります。
    さらには、反社会的勢力の資金源になる恐れもあります。

2.自動車盗難の傾向

自動車盗難件数について

警察庁が令和6年6月に発表した自動車盗難等の発生状況についての統計資料によると、自動車の盗難件数は平成15年のピーク時から10分の1まで減少していますが、コロナ禍以降は増加傾向をたどっています。令和5年においては、年間で5,762台の盗難が発生しています。

被害金額の高額化

盗難件数自体は少なくなっているものの、盗難されるのは高級車の割合が高く、1台当たりの被害金額が高額化しています。

キーなし盗難が7割!?

自動車盗難のうち、7割はキーなし盗難です。つまり、ドアをロックしているにもかかわらず盗まれているのです。令和5年においては、盗難に遭った自動車の概ね4台のうち3台がキーなしの状態で被害に遭っています。

盗難されやすい地域

自動車盗難は関東地方や中部地方、近畿地方に偏っています。令和5年においては、上位5県(千葉県、愛知県、埼玉県、茨城県、神奈川県)で55.6%を占めています。

駐車場所別

一般住宅や共同住宅の駐車場が多く、続いて月極駐車場が多く、令和5年においては全体で65%近くを占めています。

被害車両の特徴

ランドクルーザーなどのSUV系車や、アルファードなどの高級ミニバン系車の盗難が目立っています。また、プリウスなどのハイブリッド車も依然として盗まれやすい傾向があります。

3.自動車盗難の手口

以前は物理的に鍵を壊して車内に侵入しエンジンを始動する手口がメインでしたが、近年においては盗難手口も変化しています。自動車メーカーがイモビライザーを標準装備したことにより、イモビライザーを無効化するイモビカッターやキーの微弱電波をキャッチするリレーアタック等の電子的な手口が増え、昨今では車載コンピューターにアクセスするCANインベーダーが横行しています。さらに、ゲームボーイ型の機器(キーエミュレーター)を使用して、スマートキーのデータを複製する最新手口が台頭しています。

※車から発せられる電波を特定・解析することにより、複製キーを使用した時と同じ原理で開錠からエンジン始動までを可能にする。

窃盗犯から見たら隙だらけ!?

ほとんどの人は「自分は大丈夫」と思っています。
それがゆえに、あまりにも無防備な状態で車が置かれているのが実情です。
そこを窃盗犯が狙っています。

自動車盗難被害につながる
3つの「隙」

自動車メーカーのセキュリティの隙

近年、各自動車メーカーは純正セキュリティを強化し、盗まれにくい車づくりをしています。しかし、窃盗犯はことごとく純正セキュリティを突破しているのが実情です。

オーナーの心理的な隙

多くの自動車所有者は、「自分は大丈夫だろう」「自分の車は購入から何年も経っているから(型落ちだから)大丈夫だろう」と思い込んでいます。

防犯上の隙

窃盗犯は人々が寝静まった平日の深夜に活動することが多いです。
多くはフードや帽子を被っているため、防犯カメラでは顔が判別しにくいことに加え、防犯カメラの向きを堂々と変えたり、センサーライトの電源を抜いたりします。

4.自動車盗難の対策

自主的な防犯が重要!

自動車盗難を防ぐためには、盗難の傾向を知り、自分の自動車環境を把握することが重要です。さらに、効果的な対策をすれば、98%の自動車盗難は防ぐことが可能です。
実際に自動車盗難に遭った人は、「まさか、自分が!」「こんな身近で起きるなんて」「前もってわかっていれば、何か対策をしたのに」と口を揃えて言います。

盗難防止対策のポイント

  1. Point.1

    車内に「入らせない」対策

    例えば...

    施錠管理

    当然のことながら、車内に侵入されないように施錠をしましょう。また、車内にキーを置くのはやめましょう。

    施錠管理
  2. Point.2

    エンジンを「掛けさせない」対策

    例えば...

    社外セキュリティを装備する

    自動車メーカーの純正セキュリティはプロの窃盗犯に対しては脆弱です。窃盗犯は最新の盗難手口で純正セキュリティを突破し、エンジンを掛けて盗み去ります。
    そこで、エンジンを掛けられなくする社外セキュリティを装備することが効果的です。

    社外セキュリティを装備する
  3. Point.3

    車を「走らせない」対策

    例えば...

    エンジンを掛けられても、シフト操作時に
    エンジンが停止する社外セキュリティを
    装備する
    エンジンを掛けられても、シフト操作時にエンジンが停止する社外セキュリティを装備する
  4. Point.4

    犯人を「逃がさない」対策

    例えば...

    GPS発信機を装備する

    携帯電話の盗難防止機能や自前のGPS発信機もしくは警備会社などのGPS発信機を装備しましょう。ただし、この時点で既に持ち去られているので、逃げられてしまう可能性があります。

    GPS発信機を装備する
  5. Point.5

    車を「積み込ませない」対策

    例えば...

    車体が傾斜すると反応するセキュリティ
    (アラーム)を装備する
    車体が傾斜すると反応するセキュリティ(アラーム)を装備する

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